「・・・・・・世界を本気で敵に回す気か?」

 クロの問いにアルハザードは余裕を持って答える。

 「勿論、最もそちらは今何も出来まい。
  組織が未だ乱立敵対、政府もIFPも役立たずとあってはな。」

 「政府は戦闘以外は有能だ。
  肩書きごと人間界にはいられなくなるぞ。」

 「結構、既に想定済みだ。
  私は魔界に戻るさ、時期も頃合なのでね。」

 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」

 「さて、もう良いだろう私への質問は?」

 アルハザードはどうやら帰るつもりの様だ。

 「・・・・・・何故だ・・・?」

 ぽつりとヴァンが呟いた。

 「・・・・・・?」

 「何故・・・。」

 「人間界を?
  それは先程も言ったとおり単純。
  『真の世界の統轄者(ラ・レイン・ルーラー)』となる為だ。」

 「違う!」

 「・・・・・・・・・。」

 「ヴァン・・・?」
 「「「ヴァンさん・・・?」」」

 いつもと全く違うヴァンの様子に皆戸惑う。

 「何故お前が・・・・・・、僕のミドルネームを知っているんだ?」

 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」



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