第149話 “アルハザードとヴァン・V・A”


 「魔界皇帝軍・・・。
  それが魔軍の本当の名前・・・。」

 「その通りだ、我々は王と共に。」

 「しかも魔界を統一するだと・・・?」

 「またもその通り。
  何分強攻策も多いがな。」

 「・・・・・・情報によると・・・。」

 クロが口を開いた。

 「魔界は通称『帝王』と呼ばれるテオ・ジィグゼクスがほぼ治め掛けているはずだ。
  しかしテオが率いる組織はその名前では聞いていない・・・。」

 「ああ、彼は良くやったよ。」

 「・・・・・・・・・何?」

 「彼は我が娘と闘い倒れた。
  随分と時間は掛かったが・・・・・・、所詮我々には敵わん。」

 「・・・・・・・・・・・・・・・。」

 彼には娘がいるらしい。
 仮面で良く分からないが、相応の年な様だ。

 「本当ならここを拠点にするつもりだったのだが・・・。
  ・・・・・・残念ながらもう無理なようだな。」

 「・・・何も資料がないのはその為ね?」

 海里が尋ねた。

 「そうだ、唯の入り口の一つに過ぎない。
  だからこそ何もさせずに唯有るだけにした。」