「2000年前に分かれた世界ごと敵になるかもしれないって事か・・・。」

 「そういう事だ。
  今は避けたいところだな。
  ・・・・・・・・・・・・ただ・・・。」

 クロは微笑って続けた。

 「『世界の統轄者(レイン・ルーラー)』になる為には両方の世界を
  統轄する必要がある・・・・・・、と俺は思っているけどな。」

 《雷太君、『世界の統轄者(レイン・ルーラー)』ってのは
  世界を統べ、支配する者の事ですよ?》

 「分かってるよ!103話で習ったわ!」

 「確かに魔軍が魔界と繋がっているという噂の真偽は分からん。
  ただだからと言って指をくわえて何もしないわけにはいかないだろう。
  現在攻めるには最も的確だしな、反論はあるか?」

 否定を示す静寂。

 「ま、終わったら場所も近いし、
  もしその気があれば『魔界門』でも見に行くか。」

 「おお、良いねえ。」

 「良いですね、俺見た事ないんすよ。」

 「僕もないねえ。」

 「ヴァンさんもないんですか、良い機会ですね。」

 「・・・・・・・・・・・・良いのか?」

 黒霧が言った。
 咎める様な言い方に皆がそちらを見る。

 「ん?」

 「・・・・・・随分と余裕だな、と言っている。」

 「と、言うと?」

 「恍けるな、クロ。」

 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」

 「あそこ付近には・・・・・・、『仮面の悪魔』がいるんだぞ?」



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