第141話 “魔界と人間界”


 《前略、小猿は魔界の事を知らなかった。》

 「ま、マジかよ雷太・・・。」

 「え?そんなにやばいの!?」

 「あんたね・・・、普通知ってるわよ・・・。」

 海里が言った。

 「え、ええ〜・・・・・・。」

 「わたくしも知っていますよ?」

 今度は香我美だ。

 「あ、ああ・・・、そうすか・・・。」

 「雷太・・・・・・。」

 新太郎が真面目な顔で雷太を見た。

 「な、何だよどうせまた馬鹿にして――――――

 「病院に行こう!」

 「そこまで!??」

 「ありえないから、19年も生きていて流石にありえないから。
  だから病院に行こう!きっと何とかしてくれる!!」

 「いや誰が行くか!」

 《ははは、バーカ!》

 「何だお前は!?」

 《この言葉を望んでいたんだろう?》

 「やかましい!誰が望むか!!」