「そういえば健さんも謎な人だよな。」

 「全く。あの4人は何故デュークさんと一緒にいるんだろうな?」

 「確かに不思議に思うも無理は無いが・・・。」

 リテュアは茶を啜りながら言った。
 どうやって飲んでいるのかは分からないが確かに減っている。

 「主人にも大事な理由があるのだ・・・。
  全てを捨ててでも何事かを成さねば為らぬ理由が・・・。」

 「・・・・・・・・・・・・。」

 「・・・・・・・・・・・・。」

 雷太と新太郎は押し黙った。

 もしかしたら健は予想以上な人物なのかもしれない。
 それが良い事か悪い事かは分からないが。

 「あ、いたいたリテュア。」

 後ろから声が響き3人は振り向く。

 健が笑顔で立っている。
 様子から察するに結構探していた様だ。

 「探したよ、突然いなくなったから。」

 「はっ!済みませぬく・・・・・・、健様。」

 「良いよ、迷ったけど面白かったし。
  じゃあ、悪いけど二人とも失礼するね?」

 「あ、お疲れっす。」

 「はい、ではまた。」

 やがて健はリテュアを持ち去って行った。

 「物質系剣型魔族・・・。
  初めて見た・・・。」

 「ああ・・・、俺もだ。」

 《陽月は妖刀だしな。》

 「・・・・・・しかし健さんって何者なんだろ?」

 「さあなあ・・・。」

 暁 健。

 謎の男。

 彼の正体はまた後に・・・・・・。



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