「此処は・・・・・・。」

 バルロクスは知らない場所に立っていた。

 何も無い乾いた土地で、土はまるで一度焼いたかの様だ。

 「我が故郷の土に似てるな・・・。
  ・・・・・・しかし違う・・・此処は一体・・・?」

 「あ〜・・・・・・いたいたやっと見つけたわこんちくしょーめ。」

 「!?」

 バルロクスは後ろを振り返った。

 後ろに、彼程ではないものの背が高い女性が立っている。

 整った顔に青の瞳と美しい金髪、
 何故か豊かな胸元をはだけたピンクのナース服を着ていて大きな鎌を持っている。

 「うい〜っす、迎えに来たわよ?」

 「迎え・・・?・・・・・・まさか死神!?」

 「そ。あたしはあんたを迎えに来てあげた死神アルタガイア様ってワケ。」

 「やはり拙者は死んだのか・・・・・・。」

 「言っとくけど今更逃げようたって無駄よ?
  死者が死から逃げようとしたらそりゃあもうおっそろし〜いっ事になるんだから。」

 「いや、逃げはせぬ・・・。
  逃げはせぬ・・・・・・しかし・・・。」

 「何今更ためらってんのよあたし忙しいのよ。
  時間泥棒してないでさっさと着いて来なさいコラ。」

 「・・・・・・・・・・・・むう・・・。」

 「あんたの事待ってるのが3人もいるんだからね。
  100年以上待たせて今更そういうワケにもいかねーでしょ?」

 「3・・・・・・人・・・?」

 思い当たるのはやはり・・・。

 「じゃあ行くわよ〜?ほれ着いて来い。」

 「・・・・・・ああ、分かった。」

 バルロクスはアルタガイアを追い歩いて逝った。

 彼等は一体何処に行くのか?

 其れはまた、後の話で。



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