互いの拳が激突する。

 「ぬん!」

 「!」

 バルロクスが蹴りを繰り出した。

 「ぐ・・・・・・うっ・・・!!」



 ドォン!!



 新太郎は紙のように吹っ飛び、壁に激突した。
 壊れた壁の一部が崩れ落ち、新太郎は綺麗に埋まる。

 「新太郎!?」

 流石の雷太も立ち上がった。

 「・・・・・・本来フレイムバイソンの格闘の要は脚にある。
  我が硬き蹄で繰り出す蹴りの威力は相当。
  少々勢い余ってしまったか・・・・・・?」

 言いつつもバルロクスは少々混乱していた。

 「・・・・・・・・・・・・・・・。
  (・・・何故だ・・・何故『あの男』を思い出す?
   格闘において拙者に勝ったあの天才を。
   ・・・・・・・・・そういえばあの男は此の時・・・。)」





 「拙者の勝ちだ、バイソン系の蹴りを受けてはもう立ち上がれまい。」

 「あ〜・・・、いったいなあ・・・。」

 「・・・・・・立ち上がるだと・・・?」

 「残念、痛いけどこれぐらいでへこたれちゃあ、
  不器用な格闘家ではやっていけないんだよ。」






 「・・・・・・・・・拙者の勝ちだ、立ち上がれまい。」

 「あ〜・・・、いってえなあ・・・。」

 瓦礫を跳ね除け、新太郎は立ち上がった。

 「・・・・・・・・・立ち上がるだと・・・?」

 「残念、痛えけどこれぐらいでへこたれちゃあ、
  不器用な格闘家ではやっていけねーんだよ。」

 「馬鹿な・・・・・・。」



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