第122話 “三の局 黒猫と月”


 ガキィン・・・!



 刃と刃が交差する。

 二者は衝撃に身を任せ離れた。

 一者は黒髪の人間剣士。

 もう一者は立派な鎧騎士、あともう二体と後ろに操者。

 「中々やるな、ここまで操るとは大したものだ。」

 「貴方もね・・・・・・。
   そういえば名前を聞いてなかったわ・・・。」


 「氷上=P・クロだ。」

 「へえ・・・、貴方が・・・。
   私は輝夜姫、此の世の全てを操る女よ・・・・・・。」


 「ほう・・・、まさか本当にいたとはな。」

 「御互い名前だけは知っているみたいね・・・。
   ・・・・・・でも、手加減してあげない。」


 「当然だ、全力で来い。
  お人形遊びが実践では役に立たない事を教えてやるよ。」

 「・・・・・・・・・・・・行きなさい。」

 三体の騎士が一斉に構え突進して来た。

 クロは三体の刃を一本の刀で受ける。

 鎧騎士達の剣撃の猛攻。

 常人であれば既に斬り刻まれて死んでいるであろう。