「其れは昔から此処にある物なの。
   でも相当昔の文字だから誰も解読なんて出来ないわ・・・・・・。」


 「『いにしえよりつたわりし、しんのぜつぼうかっこえーびーわいえすえすかっこ。
   やつにたいこうするためのへいきをかっこけっせんのち:いーじすかっこえーいーじーでぃーぜっとかっこかっこへふうじた。
   できればけっしてつかわれぬことをいのりここにしるす。』」

 「・・・・・・・・・・・・どういう事なの・・・?」

 「書いてある通りだろ?
  『古より伝わりし、真の絶望『ABYSS』。
   やつに対抗する為の兵器を『決戦の地:イージス(AEGDZ)』へ封じた。
   出来れば決して使われぬ事を祈り此処に記す。』」

 「そうじゃなくて・・・・・・。
   何故貴方は此の文字が読めるの・・・・・・・・・?
   此れでも結構生きているつもりなんだけど・・・?」


 「・・・・・・知らねえよ。
  読めるものは読めるんだ。」

 「如何しても教えてくれないの?」

 「駄目だ。
  それとも、力付くででも聞いてみるか?」

 「うん。」

 「それなら丁度良かった。
  俺もお前に力付くの用事があったんでな。」

 「・・・・・・私に?貴方から?」

 女はきょとんとした顔をした。

 「この洞窟の中身がない鎧の騎士を動かしているのはお前だな。」

 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」

 「どうやって操っているのかは知らないが、
  流石に俺にとっては邪魔なんでな。
  お人形遊びは終わりの時間だぜ?」

 「・・・・・・・・・。」



 ガシャアン!!!



 何処からともなく鎧騎士が三体振って来た。

 雷太と新太郎と対峙しているのと同じ、立派な鎧だ。

 「其の言葉、二度と言えなくしてあげる。
   ・・・・・・・・・・・・・・・覚悟は良い?」


 「来い。」

 互いの意思が対峙する。

 洞窟内の闘いは三局となった。



  ←いっこ前へ

  ←小説選択へ。