ヴァンの拳と蹴りが敵を吹っ飛ばす。

 デュークの銃弾が鎧を貫通する。

 しかし敵の勢いは衰える様子を見せない。

 「タテ ! タタカウノダ !!」

 「意外とやっかいだねえ・・・。」

 「そうですね・・・・・・。
  ・・・・・・もう少し本気でいきます。」

 鎧の騎士が駆け、剣を振るってきた。

 「・・・・・・・・・はっ!」

 剣を避けたヴァンの正拳突きが鎧の胸を貫通した。

 「僕の拳は鉄をも砕く!・・・・・・ってあれ・・・!?」

 騎士は構わず剣を振る。
 ヴァンは慌てて後ろに飛び退いた。

 「こいつ・・・・・・中身が無い!?」

 「ええっ!?」

 「本当です、突いた中に何の感触もなかった・・・。
  手探りしたけど鎧の中は空洞でした・・・・・・。」

 「所謂『彷徨う鎧』ってやつ・・・?
  ・・・・・・こりゃあ戦法を変える必要があるね・・・。」