「さて、連日だが会議を始めよう。」

 進行役と思われる男が言った。

 「まず議題は・・・・・・と、
  ん?『妾の美しさと海の関係性について』?」

 「ああ、それは妾のじゃな。」

 煌びやかな着物を着た女人が手を上げた。

 「さあ、妾を讃えるが良いぞ。
  生物は海から誕生したという説があるぐらいじゃからの。」

 「・・・・・・・・・下らぬ。」

 「何じゃと紅葉!
  一体何処が下らぬと申すか!」

 「全てじゃ竜宮之姫よ。
  皆が集まる会議にて其方の美しさ等讃えて何になるか。
  我には到底理解出来ぬ領域よの。」

 「・・・・・・・・・・・・・・・。
  (どうも家の組織には難しい言葉や自称が多いなあ・・・・・・。)」

 「・・・・・・沈むか、御主。」

 「闘るのか、其方?」

 二人の間に殺気が漲る。

 「ア、アノ・・・ヤメタホウガ・・・・・・。」

 「黙れ力太郎!
  余計を言うと御主の体溶かしてくれるぞ!」

 「左様だ、壊されたくは有るまいて。」

 「ウゥ・・・。」

 「まあ、御止めなさい。」

 「「!」」

 進行役の男が言った。

 「いつも通り二人の決闘を見ても良いんだけど、
  今回は少々時が足りなくてね、後に廻してくれないか?」

 「「・・・・・・・・・・・・・・・。」」

 二人は黙って座った。

 「とりあえず此の話題は廃棄で・・・。」

 「そ、そんなあ・・・。」