第112話 “液体鉄猫カリスさん”


 雷太がクロに追い出されてから数日後、
 携帯に本人から電話が掛かってきた。

 『先日は悪かったな。
  とりあえず話を聞くと共に、合わせたいやつらが家に来てくれないか?』

 「はあ・・・・・・、クロも結構勝手だよな・・・。」

 了承の言葉を告げ電話を切った後、雷太は文句を言った。

 「まあまあ〜、だれでもしごとちゅうはいらいらしますよ〜♪」

 時雨が言う。

 「まあ、そりゃあねえ。
  クロ忙しそうだったし・・・・・・。
  ・・・・・・・・・え?もしかして時雨ちゃんもするの?」

 「はい〜♪
  しぐれはきがみじかいんでしょっちゅうなんですよ〜?」

 「そ、そうなの・・・。」

 どう見てもそうは見えないのだが・・・。
 正直、時雨が怒るところは見た事がないし想像も出来ない。
 例の『彼氏』なら見た事があるのかもしれないが・・・。
 恐らく、『怒る』の基準が違うのだろう。



 暫くして・・・・・・。

 「やべえええええ!また遅刻だああああああ!?」

 《あほ小猿が、話し込んでいるからだ。》