クロは相当にいらいらしているようだ。
 何か面倒な手続き事でもしているのかもしれない。
 相手は名から察するに、『陽気な街:エクセス』の街長だろう。

 《いたのか街長。》

 「いやでも俺も結構重要な用事で・・・!」



 パキッ・・・



 クロの持っていたペンが砕けた。

 「俺の言う事が・・・・・・聞けないんだな・・・?」

 「す、すんませんでしたー!?」

 雷太は慌てて部屋を出て行った。

 「全く・・・・・・・・・。」

 クロは部屋の扉を閉めようと席を立つ。

 と、例の白い猫が入ってきた。

 「よう。」

 「ああ、今取り込み中でな。
  猫缶でも食っててくれ。」

 「分かった。」

 猫は渋い声で返事をすると自分で猫缶を開ける。

 果たしてこの猫は、一体何者なのだろうか?



  ←いっこ前へ

  ←小説選択へ。