「あ、石田さん。コーヒーのお代わりお願いします。」

 「あいよ!」

 《石田・・・・・・?》

 すぐに大柄な男がコーヒーが入ったカップを手にやって来た。

 彼の名は『石田 祐二』。あの『石田 優一』の弟だ。
 落ち着いた性格な優一とは違い、非常に明るく磊落な男だ。
 年は39なのだがずっと若く見え、奥さんと子供がいる。
 ちなみに喫茶店の名は『Cafe 石田』なのだが本人に言わせると、
 『名前考えるのも面倒臭え。ま、気にすんな!がはははは!』だ、そうだ。

 《兄貴とえらい違いだな・・・。こっちは働いてるし・・・。》

 コーヒーが注がれると同時に目の前に知らぬデザートが置かれる。

 雷太にはバナナパフェ、新太郎にはアップルパイだ。
 二人が不思議そうな顔をすると・・・・・・。

 「良く来てくれるからサービスだ、ま、気にすんな!」

 笑いながら去っていく。

 こういうところが好かれて店の客は多い。

 「相変わらず良い性格してるな石田さん。
  奥さんが作ったデザート激美味だし。」

 「だよな〜。
  ・・・・・・・・・・・・そういえば雷太。」

 「ん?どうした?」

 「前々から一つ聞きたかった事があるんだが・・・?」

 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・?」



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