第106話 “2枚の写真”


 「そろそろ昼か・・・・・・。」

 クロが呟いた。
 どうやら話を締めるつもりらしい。

 「とにかく、そういう事だ。
  俺達は表立って動くが、下手な刺激はしない。
  あいつらと戦うのは俺達が相応の力を付けた時だ。」

 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」

 「それまでは相応の組織と戦う。
  面倒でも一つ一つ敵を潰していく。
  ・・・・・・・・・それで文句は無いだろう、健?」

 全員の視線が健に注目する。

 健は少し考えたあと、ため息をつき答えた。

 「まあ・・・・・・其れが最善の策でしょうね・・・。」

 「いよっしゃ!やるぜ!」

 「まずは何処から攻めますかクロさん?」

 雷太と新太郎はやる気満々だ。

 クロは静かに微笑した。

 「まああと少しだけ待ってろ。
  既に狙う組織は大方決めてあるからな。
  さて、そろそろ昼だ。せっかく召集したしな、
  氷雨もいないし今日は俺が作ってやろう。」

 「何っ!?」

 「マジですか!??」

 「真に?
  (帰ら無いで良かった・・・。
   我、今此処に感極まれり・・・・・・。)」

 「やったー!」

 「・・・・・・・・・・・・・・・。
  (赤ワインと白ワイン・・・どっちにしよう?)」

 《さっきからデューク飯の事しか考えてないぞ!?》