「まあ安心しろ、殆どが雑魚だ。
  本当に戦うべき幹部クラスのやつは恐らく10〜20人程度。
  はっきり言ってそこは家と殆ど変わらないな。
  ただ・・・・・・注目すべきは・・・、
  雷太、良く聞け。
  『天空地海轄』は、結成されてまだ4年なんだ。」

 「・・・・・・・・・は?嘘だろ・・・?
  じゃ、じゃあたったの4年で上り詰めたってのか?世界の頂点に!?」

 「そうだ。」

 「・・・・・・・・・・・・。
  だ、だってクロ言ったじゃんか、『組織対戦が始まって1000年』って。
  つまりその間突出したやつがいなくて均衡状態だったって事だろ!?」

 「そうだ。」

 「それが何だよ4年で世界一って!?
  もう世界を奪ったも同然じゃねえか!?」

 「そうだ・・・、それ程強いのが『世界最強組織:天空地海轄』。
  その圧倒的な強さはかつて200もの組織を1日で壊滅させたという・・・。」

 「・・・・・・そんな・・・。
  (・・・そんなやつ等に・・・勝てるのか・・・・・・?)」

 沈黙が降りる。
 「だからどうした。」

 「・・・え・・・・・・・・・?」

 「過去の戦績なんて知った事か。
  組織は組織、今は今、今を制した者が全てを制す、それが現状。
  俺は何があろうと『世界の統轄者(レイン・ルーラー)』になるつもりだ。
  ・・・・・・いや、『俺がならねばなるまい』・・・。
  ・・・・・・・・・例え何を失おうとしても・・・・・・。」

 「・・・・・・・・・・・・クロ・・・。」

 クロは周りの皆の顔を見て微笑した。

 「・・・そんなに心配そうな顔をするな。
  何もいますぐあいつらに喧嘩を売るわけじゃねえし、
  今の『ブラックメン』は歴代でもかなりの強さを誇っている。
  ・・・・・・それに、全く情報が無いわけじゃあないんだぜ?」

 「えっ!何か情報あるのか!?」

 「・・・ああ、実はな・・・・・・。
  メンバーが一人だけ割れているんだ。」

 「・・・・・・・・・・・・。
  (・・・・・・誰だ?俺も知っているやつか?)」

 「その名は、『天空地海轄』
  副総長、『清 慎一郎』。」



  ←今回の一枚(おまけ)。

  ←いっこ前へ。

  ←小説選択へ。