「やはり分からないか・・・。
  ・・・・・・健、お前なら分かるだろう?」

 「・・・・・・?・・・何故に健さん?」

 雷太が不思議に思い口に出した。

 「・・・お前知らないのか?
  健さんってすっげえ頭良いんだぜ?」

 「そうなの!?」

 皆が健に注目する。

 「・・・・・・・・・どうだ?」

 「・・・・・・・・・・・・遊んでいるからですね。」

 「・・・・・・正解だ。
  やつ等は今遊んでやがるのさ。」

 「(健さんすげえ!)
  ・・・・・・どういう事だ?クロ。」

 「つまり、やつ等は今の状態に甘んじているんだ。
  何分、組織をやってると金も名声も手に入るしな。
  わざわざ死ぬような思いをして世界を狙うよりも、
  今の状態を必死で保って楽しく過ごしたいってわけだ。」

 「・・・・・・・・・・・・。」

 「・・・・・・確かに『ブラックメン』もある程度名声はあり、
  そして金も大量に入って来ている・・・。
  だが、それで良いのか?
  組織ってのはそんなんじゃあないだろう?」

 「・・・全く・・・・・・いかれてやがるな。」

 「・・・・・・下らぬ。」

 新太郎と波切が知った事実に不平を言う。

 「その通り、全くいかれて下らない。
  ・・・・・・・・・そこで俺は思った。
  平和なんてどうでも良い。もしもそこまで動かないなら、
  俺がそいつらの甘い汁ってやつを粉々にぶっ壊してやる・・・・・・ってな。」

 「!・・・・・・ま、まさか・・・クロ・・・?」

 「・・・・・・・・・・・・。」

 「もう分かるだろ?・・・・・・戦争だ。
  我が組織『ブラックメン』は、他組織に攻撃を開始する。」

 「・・・・・・・・・!!」

 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」

 場が急に重くなったように感じた。
 戦いの日々が戻ってくる・・・。

 「ぶち壊してやろうじゃねえか・・・。
  その下らねえ『平和』ってやつをよ?」



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