クロは煙草を吸う。

 吐いた煙はすぐさま超高性能空気清浄機に吸い取られた。

 「一つ、お前等に聞きたい事がある。
  現在、強大組織から弱小組織まで
  世界中の組織が『停滞』をやめ動いている。
  誰かさんがIFPに喧嘩売ったおかげでな。」

 「う・・・・・・。」

 「まあそれはそれで良いんだが、
  『停滞期』が解けた現在、実は殆どの組織がまだ動いていない。
  動いたといえば先日雷太、新太郎と戦った『PSY』ぐらいだ。
  ・・・・・・・・・これは一体どういう事なんだ?」

 「・・・・・・・・・・・・・・・?」

 「・・・・・・・・・・・・・・・。」

 「・・・・・・そ、そりゃあ・・・あれだろ?
  強大な組織が弱小な組織を潰すにも絶対被害は生じるし、
  強大な組織同士だと更に被害が大きくなる。
  そしてその被害を狙って第三の組織が攻めてくるし・・・。
  ・・・・・・・・・・・・・・・なあ、新太郎?」

 「ああ、漁夫の利ってやつだな。」

 「・・・・・・なるほど・・・。」

 クロはまた煙草を吸った。

 「・・・・・・俺も前まではそう思っていた。
  ・・・・・・・・・良く聞け、現在、確認されている全ての組織が、
  世界政府の手によってランク付けされている。
  そのランクは全部で6段階だ。」

 クロは1ページにかいてあるような表を見せた。