「てめえ・・・ジェット・・・、何しに来やがった・・・?」

 「俺も第一級魔導士の一人。
  その責務として御前を封じに来たのだ。」

 「・・・・・・てめえ・・・。」

 二人はどうやら知り合いのようだ。

 ただ、仲が良いというわけでもないらしい。

 ジェットは皆の方を向き、頭を下げた。

 「済まない、集合地を間違えていたようだ。」

 「その話は後だ・・・。」

 「とっとと終らせるわよ・・・。」

 「行くぞ・・・!我が下僕よ!」

 雷太、ミルフィが良い、姫子が締めた。

 「承知した。」



 バチッ・・・バチバチッ・・・



 ジェットの右手から魔力が溢れ、拳を包む。
 かつての雷太と同じ状況だ。
 魔力をそのまま出来る魔導士は、世界でも数える程しかいない。

 「行くぞ・・・・・・。」

 「ちっ・・・。」

 クライヴは舌打ちした。

 ジェットの魔力が追加され、
 雷太達の魔力がクライヴを完全に上回った。

 「あ〜・・・ちくしょう・・・。
  一体どうして『あいつ』はジェットを野放しにしてやがる・・・。
  まあ『あいつ』の事だ・・・。間違いなど起こす事もないか・・・・・・。」

 クライヴは完全に抵抗をやめた。

 「悔しいが、今回は俺様の負けにしといてやる。
  だが覚えておけ、俺はいずれ必ず復活する。
  そしてお前等を含め、全ての人間を殺す。
  くっ・・・くくくくく・・・。
  フハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!!!!」



 バシュウ・・・!!



 魔道封印−アテリア−が・・・・・・完了した。



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